不動産関連サービス業 売上成長率ランキング  2020年4月集計

上場不動産関連サービス業種23社(※)を対象に、2019年12月期時点の売上成長率をランキングしました。高成長率企業をご紹介しつつ、全体の傾向を俯瞰します。前年に比べ急速拡大傾向は落ち着きましたが、東京オリンピックなど昨年までの景気浮揚が反映され業績を伸ばした企業も多くありました。(リビンマガジンBiz編集部)

※:編集部基準

画像=写真AC

集計方法

・2019年1月期から2019年12月期までに公表された企業の有価証券報告書より集計

・連結発表の企業は、連結数値で集計

・前年の売上と比較し、成長率を%(パーセント)にて表記

売上増加率120%以上は3社 業界全体では緩やかな増加

1位は夢真ホールディングスで、前年期比の売上成長率は130%でした。夢真ホールディングスは建設業界や製造・ITなどの企業に対し、建設技術者やエンジニアを提供する技術人材派遣事業を行っています。高齢化が進む建築業界では若手技術者の育成が急務となっており、こうしたニーズに応える同社のビジネスは今後も高い成長力が期待できます。

2位はじげんで、売上成長率は125%でした。じげんは複数のインターネットや紙媒体の情報を取りまとめ、ユーザーに提供するライフメディアプラットフォーム事業を営んでいます。不動産関連では賃貸住宅検索サイト「賃貸スモッカ」や、住まいの総合比較サイト「マイスミEX」などを運営しています。ポップなサイトデザインはデジタルネイティブ世代にも敷居が低く、これからも継続して売り上げを伸ばしていくでしょう。

3位はジェイリースで、売上成長率は121%でした。ジェイリースは家賃債務保証事業を行っています。高齢化や晩婚化により、家賃の連帯保証人となってくれる家族が少なくなってきた現代日本において、家族の代わりに信用補完を行う重要な業務です。住まいは暮らしの基盤ですので、個人が住まいを確保するための事業は、今後の日本においてよりいっそう不可欠なものになっていくことでしょう。

昨年の同様のランキングでは、上位2社は200%を超える売上成長率を記録していました。しかし、今年は1位の会社でも130%と、成長のペースは落ち着いてきています。また、100%を超える売り上げ成長率を記録した会社は23社中16社となり、業界全体の増加率は107%と、穏やかな成長率となりました。

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今後は、新型コロナウィルスにより世界的な経済の落ち込みが予想される中、不動産サービス業種においても売り上げを維持する企業と苦戦する企業の明暗が分かれそうです。現地に出向かなくても物件の様子が確認できるサービスや、企業や個人のリモートワークの手助けとなるような業種は必要とされていくと考えられます。各企業のサービス内容の工夫や、柔軟で現状に即したアイデアが苦境を乗り切るカギとなりそうです。

不動産関連サービス業 売上成長率ランキング  2020年4月集計



集計方法


・2019年1月期から2019年12月期までに公表された企業の有価証券報告書より集計
・連結発表の企業は、連結数値で集計
・前年の売上と比較し、成長率を%(パーセント)にて表記

 
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