仲介手数料の値引きの現状とは

レインズの定着により不動産会社に異変が起きています。いかにして物件の買い主を振り向かせるかが不動産会社の腕の見せ所になります。登録されている情報は同じですので、いかに早く購入希望者を見つけるかがポイントになるわけです。このような状況から、仲介手数料の値引きという現象が起きるようになります。仲介手数料の上限は決められているため、今まではあたかも法律で決められているかのように上限額をいい、値下げをすることなどもってのほかという会社もままありました。しかし、ここ数年はこの手数料にメスを入れる会社が増えてきました。しかも値下げを断行したのは大企業ではなく中小企業の方です。大企業はわざわざ利益を減らしてまで顧客を取りに行くという行為までには及んでいません。中小企業が仲介手数料の値下げを断行したのは、他でもない顧客獲得のためです。

仲介手数料の値引きがおこしたこと

仲介手数料の値下げにより顧客獲得に拍車がかかり、中小の不動産会社が潤っていると言いたいところですが、そのようになっていないのが現状です。実際は一度値下げをしてしまった以上、手数料をもとに戻すことができないうえに、それほど顧客数も伸びていないというジレンマに陥っているようです。
大手は強みである企業としてのブランドという安定性で顧客獲得へとつなげています。これは「ネームバリューのある不動産会社に頼んでおけば間違いはないだろう」と依頼者が考えることも関係しているでしょう。インターネットの普及はだいぶ進みましたが、このようなネットを利用して情報を得る世代には限りがあったのです。つまり若い世代の多くはインターネットを利用して安い物件を獲得しようとしましたが、特に年配の方はインターネットに対して臆病で、大手に依頼する傾向があるようです。
また、逆に仲介手数料を下げた中小企業は「安くて本当に大丈夫なのか」という不安要素につながり、受け入れられないということも起きているようです。

 
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